« 『Gene Mapper』電子書籍から文庫本へ | トップページ | 『シャロッキアン!』読み応えあり。 »

2013年7月28日 (日)

『友罪』重たい内容だがグイグイ読ませる

友罪
薬丸岳著 集英社2013/05刊 おすすめ度:★★★★★

益田と鈴木はある工場に同時に応募して入社する。その理由は
寮があるからだった。共に重い過去の記憶から逃れるため
流れ着いた場所だった。益田に比べ、周囲に溶け込もうとしない
鈴木だったが、あることがきっかけで二人は友情を抱き始める。
しかし益田は、鈴木が実は中学生の頃に隣町で起きた
児童連続殺人事件の犯人ではないかと疑いを持ち始める。
ジャーナリスト志望だった益田は、それが事実なのかを調べようと
するが・・・。

いわゆるサカキバラ事件に題材をとった社会派作品。謎解きは全く
ないので狭義のミステリとは言えませんが、非常に面白く読みました。
医療少年院を出所した殺人犯の鈴木、彼が唯一友情を抱く益田もまた
中学時代に悲しい過去をもつ。

暗い過去が原因で悪い男に付きまとわれる美代子や、
鈴木に暖かく接しながらも自身は酒におぼれる山内、
鈴木の更生をフォローするうちに、家庭を壊してしまった少年院の
職員・弥生など結構重たい人たちが勢ぞろい。

もし身の回りに凶悪殺人犯が名前を変えて生活していたら・・・
という、考えさせられる内容ではありますが、そこばっかりではなく、
忘れようとも忘れられない辛い過去に目をそむけず、それでも
何とか生きてゆこうという登場人物たちに、心を打たれる物語として
読みました。
0728

*****
休日の朝、まさにこの本を読み終えて、さて感動の余韻にひたろうか、
というそのとき、早朝パートに行っていた、妻が帰って来ました。
新聞をとらずにそのままにし、本を持って寝っころがっていた私に、
「こら!新聞もとらんと、このあほんだら、あほんだら、あほんだら!
寝転がって何やっとるんじゃ、あほんだら、あほんだら、あほんだら」
せっかくの感動の余韻が、台無しになったのでした。

注)あほんだら、あほんだら・・・は『あまちゃん』の中で、古田新太が
タクシー運転手を脅すときに使っていた台詞で、我が家で今ちょっと
ブームの流行語です。

↓おら、ランキングボタン押すだ!


本・書籍 ブログランキングへ

« 『Gene Mapper』電子書籍から文庫本へ | トップページ | 『シャロッキアン!』読み応えあり。 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

ブログでは、大酒のみで凶暴な妻のイメージが先行しているが
実は、楚々としたすっごい美人なのである!!という気がします!!

あほんだらはは我が家では、はまってませんが
(私しか見てないし)
あまちゃん、なんかかわいくてしょうがない。

夏帆ちゃんもかわいくてしょうがなかったしな~。
番組違うけど。

かわいい女の子ってみててかわいいな~と
日本語になってないことを思う近頃です。

大酒飲みで凶暴です。

昔は菅野美穂似の楚々とした美人だったのですが
ある日、背中にチャックが付いているのに気づき、
チャックを開けたところ、中から出てきた
宇宙怪獣が、そのまま我が家に居座っているのです。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『友罪』重たい内容だがグイグイ読ませる:

« 『Gene Mapper』電子書籍から文庫本へ | トップページ | 『シャロッキアン!』読み応えあり。 »

2019年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
フォト

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

2019年注目のミステリ

  • 横山秀夫: ノースライト (★★★★★)
  • 加納朋子: いつかの岸辺に跳ねていく (★★★★★)
  • 道尾秀介: いけない (★★★★★)
  • ジョーダン・ハーパー: 拳銃使いの娘 (★★★★★)
  • 澤村伊智: 予言の島 (★★★★)
  • 伊吹亜門: 傘と刀 (★★★★★)
  • 宮部みゆき: 昨日がなければ明日もない (★★★★★)
  • 今村昌弘: 魔眼の匣の殺人 (★★★★★)