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2015年1月17日 (土)

『シャーロック・ホームズの事件簿』

シャーロック・ホームズの事件簿
シャーロック・ホームズ全集⑨河出文庫版2014/10刊
アーサー・コナン・ドイル

ホームズ5冊目にして最後の短編集。
なかなか異色の作品が目立つ本書。
いつもはワトスンが語り手ですが、ホームズが語り手の作品2編
白面の兵士』『ライオンのたてがみ』が収録されています。
なかでも『ライオンのたてがみ』は異色作で、ドイル自身は
気に入っていたようですが、ほぼ反則な気がします。

また三谷幸喜版人形劇でもとりあげられていた『這う男』。
人形劇では、動物と会話ができる少女シャーマンに恋をした先生が
動物になりきろうと這い回る姿が謎となる内容でした。
そのときは「なんちゅう話だ。どんな原作なのだろう」と不思議に
思ったものでした。三谷版は原作を学園もので殺人の起きない
内容に、大幅な改変をしているので荒唐無稽な感じは否めない
のですが『這う男』に関しては、まだ人形劇版のほうが論理的な
解決であるように思えます。原作はシャーロッキアンの間でも
ホームズもの最大のナンセンス作として捉えられているようです。

もっともミステリ的な作品は『トール橋』(ソア橋)で、
トリックがメインなのですが、どうもこれは元ネタがあるらしく
まあ、それでもストーリーとしては面白いですね。

心優しい奥さんが、吸血鬼となってわが子の首筋に噛みつく
サセックスの吸血鬼』もいいですね。ドイル自身が心霊学に
はまっていたくせに、ホームズ自身は吸血鬼の存在を信じず
「幽霊様の出番は不要だよ」とか言わせるところが笑えます。

↓ワトスン、君の報告には重大な点が欠けているよ。
 どうしてランキングボタンを押さなかったんだい。


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コメント

這う男、の人形劇版は見ました。

原作を読んだことがなかったので
いったいどんな原作なんだろう?
いくらなんでも~と思いました。
やっぱり。

でも、あの人形劇版は結構好きでした。

録画し損ねて
結局、5話くらいしか見てません。

>録画し損ねて
>結局、5話くらいしか見てません。

夕方の変な時間にやっているので、ウチも結構
録画しそこねています。

人形劇には、アガサというホームズの助手志望の
やんちゃな女の子がキャラクターとして登場しています。
アガサというと、アガサ・クリスティーみたいですが、
もちろん、こんな女の子は「聖典」(ホームズの原作のことね)には
登場しません。
でも人形劇でも放映された『犯人は二人』というエピソードの原作で
恐喝魔のミルヴァートンの家に侵入するため、ホームズが
言い寄って婚約までしたミルヴァートンのメイドの名前なのでした。
名前だけで本人は登場しないのに、キャラクターにしちゃうなんて
さすが三谷幸喜!

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