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2015年10月24日 (土)

『淵の王』よく分からんが怖い

淵の王
舞城王太郎著 新潮社2015/05刊 お勧め度:★★★★☆

しばらく本を読んでいなかったので、活字に飢えていたせいで
遅読の私も、2日間で読了。

ほぼ独立した話3篇の中篇からできているホラー。
1話目の「中島さおり」の書き出しは、中島さおりを見つめる
三人称視点なのですが、読んでる途中は誰なのか不明です。

さおりは故郷の福井県から東京へ出てくるが、故郷の友人・伊都とは
連絡をとりあっていた。しかし伊都によれば、幼馴染の杉田君は
ずいぶんと変わってしまったらしい。やがて伊都は何かに巻き込まれて
いるらしいことを知ったさおりは、伊都の元にかけつけるが・・・。

第2話「堀江果歩」は、ある姉妹の妹の話。小説家を目指す姉の影響で
本を読み、やがてマンガにはまり、漫画家を目指すことになる。
スポーツものの漫画を描く彼女の絵に、なぜか登場する謎の人物の存在に
いつしか魔の世界に侵食されていく・・・。

第3話「中村悟堂」
悟堂は付き合っている湯川から、共通の友人・斎藤範子が結婚したことを
聞かされる。だがその範子は突然の脳梗塞で倒れてしまう。
何かあると範子の家に行った悟堂は、いるはずのない全裸の男や、
呪いをかける女を目撃する・・・。
1024


エピソードごとに、どんどん怖くなり、第3話はいよいよ怖いです。
そして、何だかよく分からないです。かと言って読みづらくはなく、
話し言葉のような三人称視点の文章は、スイスイ読めてイメージしやすい。
淵の王って第3話で出てくる、この全裸の男のことなんでしょうか?
よくわからん、なんだか怖い本でした。

*******

TVで久坂部羊の原作のドラマ『無痛』『破裂』をやっていますが
どちらも面白いですね。

『無痛』は、見ただけでその人の病気と、犯罪傾向が分かる眼を持つ
医師と、「正義感が強すぎる」刑事の話。そこに無痛治療を目指す
大病院の院長、そして無痛人間がからんできて、ちょっとSF的ですが
面白いです。

『破裂』は夢の心臓病治療法を開発した医師の話。彼は国民的俳優の
隠し子で、心臓を病んだ父親にその治療法を施すのですが・・・。
彼に接近してくる官僚の滝藤賢一の演技がすごい!
半沢直樹』で、おどおどした役柄でブレイクした滝藤さんですが、
無名塾出身だけあって、その演技力はさすが。
ダンディー滝藤と呼びたい。

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コメント

「無痛」
おもしろそうと、思ったけど、もう随分進んでますね。
見るなら、再包装かな。

新聞やめて以来、テレビ番組のチェックがおろそかになってます。

「無痛」とか「破裂」とか
題名がやたらインパクトありますね。

怖いのは苦手なので(とくにホラー)。

夜中、起きたとき、鏡やガラスに自分が映るのも、怖いんですよ。(笑)
昔、妹にそう言ったら、「そりゃ、自分の顔見たら怖かろう~」と
笑われたけど、それじゃないんですが。

怖いのが苦手な方にはドラマ版「釣りバカ日誌」。
まったく期待しないで見ましたが
想定外の面白さでしたね。
いえ、決して広瀬アリスちゃんが
見たかったわけでは…。

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