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2017年1月

2017年1月21日 (土)

『体育館の殺人』案外本格

体育館の殺人
青崎有吾著 創元推理文庫 お勧め度:★★★★★

風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。
外は激しい雨で、密室状態の体育館にいた唯一の人物、
女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。
卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている
裏染天馬に真相の解明を頼んだ。アニメオタクの駄目人間に──。
第22回鮎川哲也賞受賞作(WEBより転載)

図書館の殺人』がヒットしているので、そのシリーズ第1作から
読み始めました。
ラノベほど文章がくだけてはいませんが、まあちょっと古い言い方で
ユーモア・ミステリーって感じでしょうか。

探偵役の裏染という高校生は、学校の部室に住み着いているオタクで
一を聞いて十を知る頭脳明晰な男なのですが、そこを除けばダメ人間
というキャラクターなので、主人公のワトソン役の女の子が
突っ込むという構図で笑わせます。またベテラン刑事が高校生たちに
振り回されたり、ギャフンと(古い)言わされたりするところも
面白ポイントですね。

しかし謎解きそのものは「読者への挑戦状」が間に挟まったりして
ちゃんとロジカルな解決を見せるところもいいです。
シリーズ以外の本格ものが出たら、それも是非読みたいですね。

あと、表紙のイラストが、事件の鍵を握る傘がモチーフになっていて
なかなか良くできた装丁です。
Photo


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TVの新番組もスタートしましたが、第1回を見て
『スーパーサラリーマン佐江内氏』
『カルテット』
『下克上受験』
『バイプレイヤーズ』

この4つは見ようかな、と思っています。

『スーパーサラリーマン佐江内氏』
は、福田雄一の脚本・監督で、藤子不二夫の70年代のマンガのドラマ化。
なかでもムロツヨシ佐藤二郎は、全部アドリブで喋っているのか
なかなかの怪演です。小泉今日子の悪妻ぶりもちょっと話題?

『カルテット』
坂元裕二(『最高の離婚』の脚本で、実はサスペンス。
高橋一生のウザいキャラクターが楽しい。エンディングも凝ってていい。

『下克上受験』
中卒夫婦が子供を難関中学を受験させるノンフィクション原作のドラマ。
阿部サダヲは、おれの深キョンに指1本、振れんるんじゃない!

『バイプレイヤーズ』
遠藤憲一大杉漣などくどい顔の、主役級の名脇役が6人出てきて
シェアハウスで暮らすという、画面見ているだけでお腹いっぱい。
全員本人役なのですが「俺は主演作もあるぞ」「それテレ東だろ」
みたいな会話が楽しい。

2017年1月19日 (木)

『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』

コンテクスト・オブ・ザ・デッド
羽田圭介著 講談社2016/11刊 お勧め度:★★★★☆

賞をとった後も作品を発表していた作家Kも、どんどん発行部数が
下がり続け、原稿依頼も殆どなくなってしまった。
珍しく編集者と打ち合わせ中に、Kらはゾンビを目撃する。
ゾンビは徐々に世界中で発生しており、噛まれるとゾンビ化するため
増殖中だった・・・。
Kの他、作品の発表よりTV出演ばかりしている美人作家、
作家志望の男、生活保護者とゾンビ対策の仕事をするケースワーカーなど
増殖するゾンビのいる社会で、彼らは生き抜くことができるのか?

「作家K」だけ、なぜかイニシャルの登場人物で、著者自身をなぞらえて
いるのでしょうか。
文壇の中にも社会にも、もはや死に体同然の人=ゾンビがはびこり、
そこに本物のゾンビもまぎれこんできます。
小説内では、噛まれても即ゾンビになるのではなく、顔が青くなった後も
しばらくは、「俺もこの間ゾンビに噛まれちゃってさ」と言いつつ
仕事をしているのが、何だかおかしいです。
交際費の名目で金を使いまくる編集者や、はびこる中古本屋などを
皮肉な目線で描写するあたりが、TVで見る現実の著者のひねくれた
感じがそのまま出ていて面白いです。
Photo


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この土日は、私の住む名古屋シティーにも雪が降りました。
まだ積もってはいなかった土曜に、今池にある焼きとり屋「秋吉」に
ヨメさんと2人で行きました。
こんな雪の日に客は来るまいと思いつつ、5時すぎくらいに入店。
焼き場のまん前のカウンターに案内されました。
50本ほどの串が、燃え盛る火の上に並べられており、LIVE感が
すごく、テンション上がります。

この店の支店は一度福井に出張したおりに、この店を知っている同僚から
連れて行ってもらった店です。その際は着席するなり、その同僚が
「純けい50本」と突然オーダーし、困惑する我々に対し
「この純けいという焼き鳥は、うますぎて止まらなくなって、50本など
あっという間だから」という、焼きとり伝説が生まれた店なのです。

そのときは2軒目の店だったので、うますぎて止まらない・・・という
ほどではなかったのですが、たしかに「純けい」は歯ごたえのある
おいしい焼き鳥でした。

さっそく純けいを中心に3皿ほどオーダー。ここは1皿5本という
本数指定のオーダーになっているのですが、どれもおいしいので安心して
食べられました。純けいも2回オーダー。
難点はお酒の種類が少ないのと、ビールがスーパーDなことでしょうか。
6時を過ぎると、雪にもかかわらず満席に。さすが「焼き鳥の名門」を
名乗るだけあり、名古屋でも人気店のようです。

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