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2017年3月

2017年3月26日 (日)

いつか春の日のどっかの町へ

いつか春の日のどっかの町へ
大槻ケンヂ著 角川文庫2017/02 お勧め度:★★★☆☆

筋肉少女帯のボーカル、大槻ケンヂの小説ふうエッセイ?
心の病をかかえており、常に死の影を感じている大槻氏ですが、
ある日ぶらっと入った楽器店でギターを買います。
その日からアコースティック・ギターの虜になって、何本もの
ギターを買いあさり、そのくせあまり上達しないまま、
「FOK46」名義でギター弾き語りライブなんかもやってしまう
のでした。

私、筋少の音楽は聴いたことなくて「俺は高木ブーだ~♪」というアレを
ちらっと耳にした程度。でもエッセイはいくつか読んだことがあります。
(そういえば大ブレイクの星野源も、音楽より、本が先でした)

知らなかったのですが、大槻氏は楽器が一切弾けなかったらしいです。
いや、ボーカリストだからそれも分かるのですが、曲を作っている以上
ギターかキーボードくらい弾きそうなものですが、どうやら自分が
歌ったメロディに、バンドのメンバーがコードを振って曲ができていた
らしいのです。
でもねえ・・・普通周りにギター持っている人が常にいるのに、なんで
今まで一切興味を持たなかったのか、逆に聞きたいくらいです。
「ギター始めた中2」くらいのレベルで、弾き語りライブをやる様子を
YOUTUBEで見ましたが、さすがにちょっとアレでした。
でも、40後半になって、始めてみよう、という心意気に感動。
それでステージに立っちゃうのもすごい。
曲の途中で弾けなくなって、ギターを置いてボーカルだけで押し切ったり
というエピソードも紹介されています。
0326

最近、仕事がちょっとヒマになったので、私もこの本を読んで急に
ギターを始めたくなりました。
私も中2くらいのころに、兄貴のギターをちょっと借りて、始めようと
したことがあったのですが、どうしてもコードが上手に押さえられない
のです。6本の弦を指1本でぎゅっと押さえる「F」なんか、もうダメ。
とにかく「ジャラーン」という音がせず「ぐにーんむ」みたいな濁った
音しかしないのです。
そこにYMOとかテクノブームが到来して、私の興味はシンセサイザーへ
向かったため、私のギター人生はそこで終わってしまったのです。

さてギターを今から始めて、定年になる頃には、きっと上達して、
ジミ・ヘンドリクス程度にはなっているだろうと思ったのですが、
思い直して、急にCUBASEというDAWソフトを買ってしまいました。
DAWというのは、まあざっくり言ってPCで作る音楽みたいなもので
「楽器弾けなくても、曲ができちゃうもんね」という努力放棄型の
即席ミュージシャン・ソフトなのです。

昨日イオンに入っている島村楽器で買って、今朝インストール。
いくつかトラブルがあって、それを解決してなんとか音が出るところまで
こぎつけました(マウスを握る腕が腱鞘炎っぽく痛くなってきました)。
よーし、名曲を書くぞ!

2017年3月18日 (土)

『恐怖小説キリカ』超変化球ホラー

恐怖小説キリカ
澤村伊智著 講談社2017/01刊 お勧め度★★★★★

自作の小説を持ち寄るサークルから、一人の男がホラー小説大賞に
応募し、その小説『ぼぎわん』が大賞を受賞する。
喜ぶ男(香川)と、その妻・霧香。
香川は澤村というペンネームでデビューすることになるが、
サークルの仲間の一人が、自分の作家論を押し付けてくる。
その常軌を逸した行動はS・キングの『ミザリー』のようで、
怯える澤村だったが・・・。
0318

ぼぎわんが、来る』で実際にホラー小説大賞からデビューした
澤村氏自身が主人公となる本作。『ずうのめ人形』を経て
3作目の本作にしてすでに、超変化球を放ってきましたよ!

作家=登場人物言うと、法月綸太郎有栖川有栖がありますけど
本作はもっとなんというか、生々しいです。
同じく作中に作家本人が登場する福満しげゆきのマンガ
僕の小規模な生活』と同じくらい怖いです!
レビューはたとえ数行でもネタバレが多いので、読まないのが吉。

うちの奥さんが「タイトルに恐怖小説ってつくのはどうよ?」と
笑ってましたが、このタイトルは、これがこれで意味があります(笑)

********

SF大賞を獲ったという『WOMBS(ウームズ)』白井弓子
(小学館IKKIコミックス)を読もうと、最寄りの本屋に行くが
置いてませんよ!SF大賞ですよ!
え?賞がマイナー?・・・そうですね(笑)
1巻から3巻は古本屋で各100円で入手。4巻を求めて、たまに行く
七五書店に行くと、おお、ちゃんと各3冊入荷!さすがであります。

2017年3月14日 (火)

『やってはいけないウォーキング』

やってはいけないウォーキング
青栁幸利著 ソフトバンク新書 2016/01刊

『やってはいけないウォーキング』を読んでいる私は
「やってはいません、ウォーキング」なのです。
はい、歩いてません。車通勤ですし。

現場のときは長時間夜通し勤務、なんてこともありましたが
現場仕事でないときは、1日中デスクワーク。
そういうときは体も鈍るけど、ちょっと土日に散歩するくらい。
もし現場中心の仕事になったら、すぐ足腰にきちゃうぞ!

・・・これでは遺憾!ウォーキングだ!
で、なぜか「やってはいけない」というタイトルの本を買う(笑)。
何でって、どうもあのウエアを着て、サンバイザーみたいのを
被って、手を振りながら歩いているのを見ると、何だかなあ~。
あれはしたくない。やってはいけない。
一見ただ颯爽と先を急いでいるふうの知的なイギリス紳士、
くらいの感じでとどめておきたい。

この著者は群馬県中之条町の65歳以上5000人を対象に24時間、
365日の活動を追跡調査し、そのデータをもとにした研究を発表。
この本もそれに基づいて書かれており、やっていることが半端じゃ
ないところがすごい。信憑性があります。
内容をかいつまんでしまうと一瞬で終わりそうなので、興味の
ある方は読んでください。

0314

********

さてこの本を読んで「いっちょ歩いてみるか」と思い、自宅から
勤め先まで何キロ、何分かかるかグーグルマップで調べました。
4.2キロ、52分、で最短距離の経路も出ました。

今朝は曇っていて結構寒いので、帽子も被り厚着して家を出ましたが
早足で行くと、2キロくらいのところで結構汗ばんできました
(ちなみに起きぬけでコレすると、朝イチは血液ドロドロ状態で
血栓ができたりする原因になるので、やってはいけないそうです)。

いつもは通らない道を斜めに斜めに進む感じで、グーグルの指示
通りに歩いていくと、あらびっくり!本当にジャスト52分で着きました。
グーグル恐るべし!52分、意外とへばらず歩けるもんですね。
マラソンを完走したかのような充実感。
帰りは、昨日置いて帰った自転車で帰宅。
健康って、すばらすい!

2017年3月12日 (日)

『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』

Dの殺人事件、まことに恐ろしきは
歌野晶午著 KAODKAWA2016/11刊 お勧め度:★★★★☆

「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」
「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」
の乱歩作品を
ネタに、現代的なアイテムやテクノロジーを取り入れた作品集。
たとえば有名な人間椅子は、美人作家のもとに届くのは携帯メール
だったりします。

これを読むために実は、新潮文庫の『江戸川乱歩傑作選』と
江戸川乱歩名作選』で、主要作品は再読しました。
しかし、これから本作を読む人は、特に元ネタを知らなくても
それぞれ独立した作品として十分楽しめる内容になっています。
大乱歩をネタにするのですから、中途半端なものにはなっておらず
よく練られたストーリーに加え、ひねりが効いており、1編ごとに
面白さを堪能できます。

この中では私は「陰獣幻戯」が好きですね。これは作中にも
オリジナルの「陰獣」が登場し、その手口を模倣したストーカーが
美貌の雑貨店主をツイッターのダイレクトメッセージで脅かします。
「陰獣」は乱歩作品の中でも、最高傑作の中篇だと思うのですが
うまく料理されています。

あと、この装丁も好きだなあ。
コラージュふうの絵もいいし、レトロな書体や紙質も好き。

読み返した乱歩作品の中では「押絵と旅する男」(本作では
スマホと旅する男」)は、非常に叙情的な幻想小説で、こんなに
美しい作品だったのか、と読み返した甲斐があったと思いました。

0311


*****

デスクワークと現場のハードワークが、ランダムにやってくる
私のお仕事のせいか、食事の問題なのか、便秘がちです。
出るものが出ないと不安になり、ついピンクの小粒のお世話に
なっています。
そこで最近昼食に食べているのが、寒天ゼリー。0カロリーなので
ダイエットとして食べる方もいるようですが、私はお通じ対策。
わたくし、食物繊維はお通じにいいと思っていて、ブランとかを
よく食べるのですが、食物繊維には2種類あるそうですね。
イモなどの食物繊維は、う○この材料になるんですが、逆にそいつを
固くする働きがあるらしいです。
寒天に含まれる「水溶性食物繊維」はそうではないらしく、こっちに
重点を置こうと、ブランの量は半分にして、寒天ゼリーを食べ始めて
お通じも改善傾向にあります。

しかし、寒天ゼリーなるもの、あまり売っていなくて、スーパーでは
殆ど見かけません。ところがセブンイレブンにはなんと3種類、
ぶどう、りんご、みかん味があり、100円くらいです。
1個が豆腐1丁くらいあるので、お腹もふくれます。
0308

ただね、味がゼリーなんかと比べて、そうおいしくはないんです。
まずくもないけど、そういうダイエットとかの効能がなければ
誰も好んで買わないでしょうね。定番になっているからには、
そういう目的で買う人が一定数存在するんでしょうね。
いつも行くセブンには定番であるので助かっています。
お願いだから定番から外さないでね。

2017年3月 8日 (水)

『白樫の樹の下で』

白樫の樹の下で
青山文平著 文春文庫2013/12刊 お勧め度:★★★★★

江戸は中期。戦国時代でもないので、武士とて真剣を振るう時代
ではなかった。
若き武士、村上登は剣の使い手だったが、未だ人を斬ったことはなく
腰には竹光を差していた。
しかし登は1本の真剣を預かることになり、腰に差すようになったが、
その頃、大膾(おおなます)とあだ名される辻斬りが現れる。
殺された者がズタズタの膾斬りにされていたからだ。
町人だけではなく武家もその手にかけていた、相当の使い手であろう
大膾とは何者なのか。
江戸の町でも、その腕が知られていた村上は、一連の事件に関わることに
なるが、登は大膾の正体を突き止め、成敗できるのか・・・。
0308

↑表紙が地味。

景気のいいチャンバラものではなく、どちらかと言えば、ストイックな
若武者を主人公にしたハードボイルドという印象。
しかも辻斬りが誰なのかを探るミステリでもあり、そしてまた
青春小説でもあります。
時代小説をオヤジくさいと思って読まないのは損だと思わせる
一品ですね。

お侍と言えば、みんなズパズパ人を斬ってるという印象ですが、
それはTVの時代劇の話で、江戸中期ともなれば、大小を腰に差して
いても、人を斬ったことがないのが普通。
下級武士は仕官の口もなく、道場で竹刀を振って、傘貼り、提灯貼り
というのが、本書で描かれる若い武士の暮らし。
若く、技術があっても派遣社員で細々と暮らす人が多い現代に
オーバーラップするものがありますね。

珍しく時代小説を読んだきっかけは、古本の100円コーナーを
「あ行の著者」のところから眺めていて、発見したから(笑)。
ふだんは古本を買わないのですが、青山文平さんは『半席』が
ミステリベスト10に入ったりと、気になる作家さんだったので、
お試しで購入。
しかしさすがに松本清張賞受賞作だけあって、すばらしい出来。
100円で読んでしまって申し訳ない!今度ちゃんと新刊買います。

2017年3月 5日 (日)

あらためて本を読もう

めちゃくちゃ仕事が忙しく、家に仕事をメールで飛ばしたりとか
じっくり本を読める感じではなかったのですが、ようやく
落ち着いてきたので、また読書もブログも再始動しようかなと。

さて私は「読書メーター」というSNSを2008年から利用している
のですが、それによれば私の読書ペースは1日47ページだそうです。
週1冊ペースなので、まあそんな感じなのですが、これを今年は
50ページまで上げたい。
そんなこと簡単じゃないの、とお思いでしょうが、2008年からの
平均なので、もとが14万5千ページもあり、これを底上げするのは
我が社の業績を上げるのと同じで、なかなか大変。
私の計算では、毎日76ページ読めば、年末にはやっと平均50ページに
達します。それで最近は1日76ページを己れに課しています。

マイナビの記事によれば社会人の平均読書冊数は、
0~1冊の人が55%で、世の中の半分の人は本を読まないようです。
そう言えば、うちの妻も読まないので、我が家の統計でも
半数が本を読まないというのは正しい!
私のように週1冊、月間5冊の人は4%のようです。
5冊以上でも11.5%しかいないので、意外と読書人口は少ないですね。
学生も入れると、この数字が上がるのか下がるのか。

ネットのない時代の本選びの助けは、書評か本当の意味での口コミしか
なかったのですが、ネット時代に入ると、素人書評家が量産され
レビューなんてもので、みんなが★をつけたりしました。ところが
本選びの情報が増えたのと逆に、本が売れるどころか、売れなくなって
みんな電話機の表面を撫で回すだけという時代が来ようとは・・・
皮肉なもんですな。

2017年3月 4日 (土)

『ラ・ラ・ランド』を、ど・ど・どうぞ

評判のミュージカル映画を見ました。
内容は女優を目指す(が、オーディションに落ちてばかりの)
女の子と、自分の店で自由にジャズをやりたいが、今はしがない
酒場のピアノ弾きの男が出会って恋に落ちまっせ、というもの。

大評判なので、さぞかし満席かと思ったら、ドラえもんを見に来た
子供のほうが多かったです。朝イチだったからか、若いカップルより
映画好きらしき中年層も多かったです。

しかしタモリがよく言う、ミュージカルの唐突さというのがあって
特に最近はやりの「フラッシュ・モブ」て言うんですか?
どうもアレを思い出していかんですな。もっと素直な心で見ましょう。

さてヒロインのエマ・ストーンが出ている映画を見たのは
ゾンビランド』『バードマン』とこれで3回目。前にも
「なんて目のでっかい娘なんだ!おれの目の10倍はある!」と
思いましたが、今回も「11倍はある!」と思いましたね。
彼女の歌声は、いわゆるミュージカル調ではなく、声を張らない、
ちょっと囁き系のボイスで、いい感じです。

ライアン・ゴズリングは、ピアノの心得があるのかなと思ったら、
ミュージシャンでもあるんですね。演奏シーンがキマってます。

ヨメさんにも一緒に見に行こうと言ったのですが、布団在中だったので
一人で行きました。まあ、彼女にはこの映画はわからないだろうね。
私のように一度はハリウッドを目指した者には、心に刺さりましたよ。

2017年3月 2日 (木)

『許されようとは思いません』高品質の5編

許されようとは思いません
芦沢央著 新潮社2016/06刊 お勧め度:★★★★★

5編を収録したミステリ短編集です。探偵や警察が犯人のトリックを
暴く・・・といったようなミステリではないものの、結末に驚きの
趣向があったり、1篇ごとのクオリティが高いですね。

表題作は比較的地味ですが、2編目の「目撃者はいなかった」などは
TVの「世にも奇妙な物語」でもウケそうな、主人公がどんどん
ドツボにはまっていく感じがハラハラします。

犯罪者の姉を持った妹が、周囲から孤立し、自分を追い詰めていく
姉のように」などは、著者お得意の(?)イヤミスで、読んでいて
どんよりしていきますが、これもなかなかの傑作です。

芦沢央、これからガンガンとブレイクしそうな予感。
罪の余白』(角川文庫)も買ってきちゃった!
0302


**********

あ~、なんか久しぶりに更新しました。
こういうのって、やっぱり習慣ですかね。更新する習慣がないと
ついついPCをONするのも億劫に。スマホでネットをぴゃ~っと見て
それでおしまいになってしまいます。発信せねば!

そういえば、前回の記事のコメントに「清水富美加がかわいい」的な
ことを書いたら、すぐあんなことに・・・これはデスブログか?
なんて思ったりして。

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