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2017年6月14日 (水)

『獏の耳たぶ』

獏の耳たぶ
芦沢央著 幻冬舎2017/04刊 お勧め度:★★★★★

繭子は、産院で知り合った郁絵の赤ちゃんと自分の子を、異常な
精神状態のまま取り替えてしまう。
もとに戻そうと思う間に、それぞれが子供を交換したまま退院の日と
なってしまった。
自ら犯した罪に苦しみながら子育てをする繭子。
4年後、子供の「取り違え」が発覚した後、子供を再度交換するのか、
育ててきたこの子を手離すべきではないのか、悩み続ける郁絵。
その結末は。

第1章は子供を取り替えた繭子の章。
帝王切開で小さく生まれたわが子と、200グラム大きく生まれた
他人の子を取り替えるくだりは、不穏さに満ち満ちていて、ホラーより
どきどきします。やめろ!いかんよあんた!と思いながら読むものの
ついつい交換しちゃいます(笑)。

第2章は郁絵の章で、あることがきっかけで、実はわが子ではないと
知ったところからのハナシになります。
郁絵の一人称での語りなので、犯人とはバレてはいない繭子が、
この段階でどう思っているのかがわかりません。
自分が育てた子を、モノを交換するように取り替えられるはずもないが
4歳という傷の浅いうちに交換を、という薦めもあるし、
実のわが子をそのままにしていいのか、血のつながりは、と苦しみます。

うちは子供がいないので、子供のいる人よりも、その切実さは浅くしか
伝わらないかもしれまぜんが、2人の母親の一人称の語りは、なんとも
生々しく、脇の下にイヤな汗をかきながら読みました。
0611

********

通常は車通勤なのですが、電車で本社に行く機会がありました。
初めて駅まで20分ほど歩き、本社に行きましたが、
帰りは駅から自宅まで夜道です。

方向音痴・・・・・・よくイオンとか行って、立体Pに停めて
もとの自分の車の位置が分からなくなることが多いです。
「D-4、眼鏡屋の横の出口で、D-4・・・」とか強く意識しないと
自分がどこから来たのか忘れます。
一度はでっかいモールの反対側の駐車場に出てしまい、広い平面駐車場を
さまよい歩いたことがありました。だって反対側にも正面と同じくらい
広いPがあるなんて想像しないでしょ!

話は戻って、晩飯がないので途中でコンビニに寄って、何か晩飯になる
ものを買おうとしたのですが、コレといったものがなく、コンビニを出て
・・・そのまま90度違う方へしばらく歩いてしまいました。
途中で「こんなところに警察署が・・・あ、これ違う!」と気づきました。
いかん、戻らねば・・・おや、あの灯りは・・・なんかよさそうな
居酒屋があるじゃないか。入り口のメニュー看板を見ると、魚料理が豊富。
今度ここに来てみようか・・・いや、いかん!帰らねば!
この時間から飲み屋で座りこむわけにはいかん!

そうだ、前に一度行った角の中華屋にしよう。あそこは台湾ラーメンが
安かったぞ・・・閉まっている!なんでやねん!もう家まで食べ物屋はない!
あるのはコンビニだけ・・・結局コンビニでフライドポテトと春巻を購入。
夜遅くに、くたびれた足をさすりながら、侘しいメニューで発泡酒をすする
ハメになりました。

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コメント

あぁ、お疲れ様です。
コンビニに戻ってこれてよかった。(笑)


>あの灯り

…に入ってたら、きっと、きつねかたぬきに騙されてたかも

しまってないはずのラーメン屋がしまってたり。

異界感~。


そう言われて自分の文を読み返すと
なんだか、つげ義春の「ねじ式」みたいな異界感がありますね。

クラゲに刺された主人公が医者を求めて歩くと
目医者ばっかりだったり、
汽車に乗るともとの村に戻ってしまったり・・・。

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