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2018年10月

2018年10月27日 (土)

『叙述トリック短編集』で読者に挑戦!

叙述トリック短編集
似鳥 鶏著 講談社2018/09刊 お薦め度:★★★★☆

全編叙述トリックだと最初から宣言している珍しい短編集。
普通、叙述トリックは文章そのものにカラクリがあって、
読んでいる間ずっと騙されていたということに、最後に気づく
というしかけのミステリ。
「なんだ、この人物は女かと思ったら実はオネエでしかも
アメリカ人で、さらに身長が2mもあって、死んだと思ったら
生きていて、双子の姉がいて、しかも記憶喪失だったのか!
全然気づかなかったよ!」となるのが、叙述ミステリ。
なので、文面に騙されまいと読者が構えると、見破られるかも
しれないため、通常伏せるところを、アカラサマにしたのが本作。

軽い感じのユーモア・ミステリなので、楽しく読めると思います。
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*********

ところで例の雑誌に投稿し続けて早や10ヶ月。
今回掲載していただいたのが、まさかの叙述トリックを使用
しております。日本一短い叙述トリック(笑)。
読み始めと読み終わりで、世界観が変わる驚異のトリック!
(そこまで言う)

でも投稿を続けていると、どんどんネタがなくなってきますね。
高橋源一郎氏曰く「もう何も書くことなんて無いのがプロの作家。
それでも締め切りまでには原稿ができている」
のだそうで、私もその境地に至るまでハガキ職人として
(WEB投稿だけど)精進したいと思います。

2018年10月 4日 (木)

『響~小説家になる方法~』

響~小説家になる方法~
柳本光晴著 小学館コミックス お薦め度:★★★★★

鮎喰響(あくいひびき)と幼馴染(なのか?)の麟太郎は
新・高校1年生として、ある進学校に入学してくる。
クラスメートとも話さず、本ばかり読んでいる響は
部活として文芸部を選ぶが、文芸部は不良の2年生の
溜り場となっていた。響は不良たちを追い出してしまい、
デコボコのメンバーで文芸部がスタートするが・・・。

一方、低迷する文芸誌「木蓮」の編集部には、
新人賞の応募作として、響の手書き原稿が届いていた。
しかしデータ入稿ではないし、そもそも連絡先も書いていない。
それでもこの作品を大傑作と感じた女性編集者・花井は
なんとかこれを応募作にして、文芸界に新風を巻き起こそうと
画策するのだが・・・。

まだ1巻を読んだだけですが、なかなか面白い!
これまでマンガ家を主人公にしたものや、出版業界を舞台にした
マンガはありましたが、これは小説家(のタマゴ)が主人公。
そういうのは、奮闘記になりそうですが、最初から天才扱い。
ただ性格が純粋過ぎてか、常軌を逸しているので、いわゆる
キャラ立ちがしています。
1巻の段階ですが、画が少々こなれてない感じがします。
背景と人物のサイズ感が違和感あったりします。
そんな難点を差っ引いても面白いので、続けて読もう!
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映画が上映中ですが、これは未見。
欅坂46平手友梨奈が主演です。おじさんにとっては誰やねん
という感じで「不動のセンター」だそうですが、人気なのは
本人の人とナリが受けてるのかな?

欅坂46の歌、というか秋元康の歌詞は何だか青春の反抗ソング
みたいで、どうもおじさんには違和感があって気持ちが悪い・・・
一人で歌うとか、バンドのボーカルが歌うのならいいのですが
女の子のグループが揃いの衣装でダンスしながら声を合わせて、
というのがどうも歌詞の世界観としっくりこないからかなあ。
1度もちゃんと聴いたことないので文句を言う筋合いではないけど。

「欅坂46 歌詞が」とグーグルに打ち込んだら
「歌詞がいい」というのが候補にあがりました。
そうなのか・・・歌詞が嫌いって出るかと思った・・・。
すみません、世間からずれて私だけ嫌いとか言っていて、
もはや私はサイレント・マイノリティーでした(なんちて)。

2018年10月 2日 (火)

『プーと大人になった僕』

「100エーカーの森」でくまのプーさんやティガーなどの
ぬいぐるみと遊んで暮らしたクリストファー・ロビン。
寄宿舎つきの進学校に入るため、森に別れを告げた彼は
やがて大人になって、森のことを忘れて行く。
結婚し一女をもうけ、さらに徴兵されて戦争にも行く・・・。

そして現在の彼はある企業の「旅行鞄部門」のマネジャーになり
上層部からは20%のコストカット(人員含む)を要求されている。
仕事人間の彼は、妻や子を愛しながらもつい放置してしまい
コストカット策に頭を悩ませている。
そこに現れたのが、プーさんだった・・・。

ところで皆さん、プーさんは「生きているぬいぐるみ」だと
ご存知でしたでしょうか?
私は黄色いクマだと思ってました。
ジャングル大帝が白いライオンなら、プーさんは蜂蜜食べ過ぎて
黄色くなったクマ・・・。でも違いました。
プーさん以下、ティガーもぬいぐるみ。
クリストファー・ロビンのおままごとか妄想かで生み出された
動くぬいぐるみだったのです。

それはともかく、本作は子供はもとより、仕事は残業三昧、
たまに仕事が早く片付くと飲んで遅くなり、子供の教育は奥さんに
任せっきりというような、ごく平均的な世の夫どもには
耳の痛い、または共感できる内容になっています。

ただストーリーとしては想像の範囲内で、そんなダメ夫が
純真なプーさんとの再会で、家族との絆を取り戻す、という
そんな話ですが、大人もちょっと泣けます。
私は、蜂蜜の瓶がテーブルの上を汚し、床に落ちて割れる
というメタファー的なシーンで泣いてしまいました・・・。

監督/マーク・フォースター 主演/ユアン・マクレガー
お薦め度:★★★★★

******

さて土曜~日曜は台風が日本を襲って大変だったのですが、
台風の話題と並行したのが名古屋市港区の「ららぽーと」の
オープンでした。
名古屋初のららぽーとのグルメなどを紹介する番組も土曜に多く
放映されてましたが、負けじと常滑市にあるイオンやセントレア
(中部国際空港)もお笑い芸人を多数呼んでイベントを企画。
こちらもTV中継が入って盛り上げようと芸人さんたちが
頑張っていました。
名古屋市南部と知多半島で客の取り合いが起きた訳です。
そんな折に台風の襲来で、開店景気も文字通り吹き飛び
イベントどころではなくなってしまったようです。
経済効果が期待されただけに、どっちに行く気もなかった私も
何だか気の毒というか、残念な気分でした。

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今年の注目ミステリ(2017/11~)

  • 三津田信三: 犯罪乱歩幻想 (★★★★★)
  • 逸木裕: 星空の16進数 (★★★★★)
  • 下村敦史: 黙過 (★★★★★)
  • 道尾秀介: スケルトンキー (★★★★★)
  • 宇佐美まこと: 熟れた月 (★★★★★)
  • 下村敦史: サハラの薔薇 (★★★★★)
  • 市川憂人: グラスバードは還らない (★★★★)
  • 若竹七海: 錆びた滑車 (★★★★)
  • 三津田信三: 碆霊の如き祀るもの (★★★★)
  • 似鳥 鶏: 叙述トリック短編集 (★★★★)
  • 原りょう: それまでの明日 (★★★★)
  • 北里紗月: 清らかな、世界の果てで (★★★★)
  • 塩田武士: 歪んだ波紋 (★★★★)
  • 有栖川有栖: インド倶楽部の謎 (★★★★)
  • 倉知淳: 皇帝と拳銃と (★★★★)
  • 飴村行: 粘膜探偵 (★★★)

今年の注目ミステリ海外編(2017/11~)

  • そしてミランダを殺す (★★★★★)
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